2015.05.02-06 屋久島・宮之浦川チャレンジ

GW、屋久島・宮之浦川の沢登りにオリソンテ2人のメンバーでチャレンジしました。宮之浦川は九州最高峰・宮之浦岳に上り詰める、国内屈指の険谷です。スラブで囲まれた滝、巨大な石、プールのような淵や釜。

5月2日にまず東京から鹿児島、さらにジェットホイル高速船で宮之浦港へ。海抜0メートルからのスタートです。10㎞あまりの林道を歩き、宮之浦川の入渓ポイントである潜水橋で1泊目。

2日目は幻の滝と呼ばれる竜王の滝までの遡行で始まりました。100mはあろうかと思われる巨大なスラブに囲まれたゴルジュ帯を歩き、竜王の滝に近づきましたが、15m滝に行く手を阻まれます。左岸から巻いて挑戦するも、左岸のルートががけ崩れで困難。雨もひどくなってきたので、少し下流まで下降し、2泊目は、巨石の岩屋の下でビバークとなりました。

3日目、意を決してがけ崩れのルートをあえて登攀し、ついに竜王の滝に到着。3段100mという巨大な滝です。右岸ルートを探りましたが、ルートが不明。その日は竜王の滝下で夜を迎えました。

4日目、右岸チムニールートを探し当て、クライミングスタート。20mほどのチムニーを登り、ブッシュ帯をすすむと竜王の巨大なスラブに出ました。巨大スラブとブッシュ帯の間のクラックを2ピッチ進み、樹林帯に入りました。竜王の滝頭に出るまで5時間余りの大奮闘です。宮之浦川の滝をどれもダイナミックで素晴らしいのですが、ほとんど直登することができません。ふたたび高巻きの連続です。この日は山中でビバーク。最大の核心部である竜王の滝を越えたものの、すでに沢中で4泊目。

5日目、宮之浦川を完全遡行するには時間切れとなりました。高巻きからそのまま尾根へと上り詰め、坊主岩のあたりで宮之浦歩道に出て登山道を下ります。途中、縄文杉やウィルソン株などを楽しみ、楠川の軌道に出たところで夜を迎えました。翌朝、下山路を急ぎ、午前10時頃、ついに白谷雲水峡に到着。バスで宮之浦港へ向かい、5泊6日の沢旅にピリオドを打ちました。なによりもスケールの大きさ、滝のダイナミックさに感銘した沢登りでした。