2018.7.26-8.9 キルギス レーニンピーク遠征

 今夏、オリソンテ登山学校(浜島、鈴木彰)2名がレーニンピークに遠征を行いました。レーニンピークはキルギスとタジキスタンの国境、パミール大アライ山脈に位置する7134mの頂です。通常3〜4週間を見込んで計画するのですが、今回は現地12日間という短期間でのチャレンジとなりました。高度順応や天候を考えると不安なスケジュールでしたが、低酸素マスクで富士山を数回登るなどして、万全な状態でキルギス入りしました。チームを率いるのは登山家の大蔵喜福氏です。途中、農大の波多腰耕也くんがチームに合流しました。

 BC(3700)、ABC(4400)で軽い頭痛とお腹の不調を感じていたので、呼吸の仕方や食事、水分の補給などに気をつけました。C1(5400)、C2(6100)でも高度障害を発症しましたが、栄養補給と充分な睡眠で乗りきることができました。ルートのコンディションは概ね良好。しかしながら、クレバスと雪崩のリスクがあり、周囲からの情報取得と総合的な状況判断が必要となりました。

 サミットプッシュは8月5日。鈴木、波多腰の2名が02:30にC2を出発しました。前夜の強風はすっかり収まりほぼ無風。核心である6700m地点の雪壁は難なく越えたものの、山頂が近づくにつれペースは落ちました。しかし、良好なルート状況と天候のおかげで11:30に無事山頂に達することができました。空気は薄くてとても辛かったのですが、パミールの山容は素晴らしく、その景色を一生忘れることはないでしょう。サポートしてくれた仲間たちに感謝します。