2018.11.4 奥多摩越沢バットレス

 11月最初の講習会は奥多摩にある越沢バットレスで行いました。越沢バットレスはマルチピッチルートが主体で、準本チャンといってよい岩場です。アプローチも迷いやすく少し危険な箇所もあるため、経験あるメンバーと一緒に行かれることをお勧めします。本校では危険箇所について毎度注意喚起をさせていただきながらアプローチしております。

 到着後ヘルメットとハーネスを着用していただきました。ハーネスの着用を間違えていた方もいらっしゃったので直させていただきました。その後、エイトノットの正しい結び方をしっかりと学んでいただきました。道具には少々間違えた使い方をしていても気づきづらいものがあります。しかし間違えた使い方をしていると、いざという時にクライマーの安全を守ってくれません。正しいと思っている方法も熟練者にチェックしてもらうと良いでしょう。

 中級者はマルチピッチの右ルート3Pへ。初級者には通称三角岩V級、2スラの1ピッチ目Ⅳ級に挑戦していただきました。三角岩は最後は薄かぶりしていて初級者には手強いルートですが、みなさん少しずつ探りながら登りきっていました。

 また、アッセンダーを使って右ルートをすこしを登り、立ち木を支点とした懸垂下降訓練を行いました。不慣れなうちはスタッフがセットの確認と下降点でロープを握ってサポートを行います。懸垂下降はマルチピッチクライミングをする上で必須ですので、納得するまで何度も練習していただきたいと思います。

 その後は、右ルート1ピッチ目をスタッフがリード、講習生の方はフォローのマルチピッチ形式でクライミングを行いました。岩が濡れていたために1Pで終了とし、天狗の肩から実践懸垂下降を行いました。なお講習終盤に、セカンドクライマーのビレイについて教えてくださいという方がいらっしゃたので、手順を一通り説明させていただきました。このようなマルチピッチクライミングのロープワークは一朝一夕に習得できるものではありません。確かな指導者のもとで繰り返し実践して習得していただきたいと思います。

 途中から降り出した小雨のため、予定も狂いがちでしたが、みなさんのガッツにスタッフ一同感激しました。受講していただいた皆さま、ありがとうございました。