2019.4.21 日和田山 ロッククライミング講習

 埼玉県日高市の日和田山にあるゲレンデでクライミング講習会を行いました。初心者向きで難易度の低いルートが数多くあり、週末は多くの人で賑わうゲレンデです。木々に囲まれた男岩、女岩には朝から多数のロープが垂れ下がりました。

 まずは男岩「バルジ5.8」にトップロープを張りました。バルジとは岩の膨らんだところを指す用語です。なるほど岩が前にせり出していて登りづらいです。ホールドもピンチ持ちなどがあって全体的に甘く、早めに足を上げていく必要があります。最初の一本としては少し難しかったかもしれません。次に「松ノ木ハング5.9」。こちらは男岩一番人気で、かぶったハングを豪快に登るルートです。ハング中央のガバカチを左手でとってから頂点右のおにぎりをとるところが核心。でもインサイドでしっかりスタンスにのって腰を壁につければ、あら不思議、簡単にとれます。前回ここを登れなかった講習生の方がこの日はいきなり完登です。勢いにのって松ノ木ハング左越え5.10b/cもトップアウト。スタッフとしてもうれしい限りです。

 午後からはマルチピッチクライミングのセカンド登攀を想定して、ランニングの回収と支点でのセルフビレイのとり方を中心に講習をおこないました。ほぼ初めての方もいらっしゃいましたので、マルチのシステムや手順については初歩的から説明させていただきました。まずは地上で支点ボードを使って支点を構築し、クローブヒッチでセルフビレイをとる模擬訓練をおこないました。その後、実際の岩場でセカンドクライマーとしてランニングを回収しながら登り、支点到着後のロープワークや懸垂下降のトレーニングをおこないました。

 その後は、女岩で「右ルート5.10b」「チムニー5.6」を登りました。右ルートは10bとあって少々手強かったですね。チムニーもワイドクラックですのでフェイスクライミングに慣れた方でも少し難しく感じたはず。一口にクライミングといってもさまざまなスタイルがあります。オリソンテ登山学校ではマルチピッチクライミングやアルパインクライミングを見据えて、さまざまな内容の講習を行います。こういったことを学びたいといった個別のリクエストにも出来る限り対応しますので、応募の際にぜひお申し付けください。受講していただいた皆さま、ありがとうございました。